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過去の展覧会



Peace & Holiness 第1回 木村豊子 個展
04/05/07(Fri)〜04/05/12(Wed)

木村豊子油絵個展に寄せて

両親が教育者で、特に情操教育に熱心であり、その家庭に育って絵を描くようになったのも当然のことと言えよう。イギリスの美術教育者チゼックによれば、12歳〜13歳頃までを子供の絵とし、私は彼女のその頃の絵を見ていたが、形や色彩や構成など、全体が生き生きとして良い絵を描いていた。石膏デッサン等もよくしている。その後しばらく製作はしていなかった様子だが、10年程前からまた再開してからの絵を見て、写実性が高く、鋭さがあり、その奥に何かがあるように内面の表現があり、色が強く驚かせるような不思議さを感じさせるのである。

最近はカンボジアにテーマを求めた石仏を描くようになった。さまざまの形をした石仏を構成し、色も明るくなって、少しずつであるが変化が見られる。鳥取県展にも数回入選している。多くの色を使えるようになってきたことは一つの進歩と言えよう。形の構成も工夫をし、色々とやっている様子がよく分かるし、全体的に絵が大きく見えることは良い。

とかく細部に小さくなっていかない良さがある。( F + f= a )F はファクトでありfはファンタジーであるが、そのどちらが欠けていても芸術とはなり得ない。最近の絵は内面性を描こうととし、芸術aに近づいてきているように思う。個展によって作品を一堂に並べるのは良いことで、今後の展開を希望したい。

国画会会員 大和昭治

 

木村さんとカンボジア

木村さんは、よくカンボジアに行かれるが、私は、おみやげ話を楽しみにしている一人です。木村さんは、その度に仏様から新しい発見をして、それを絵にして来られる。また、カンボジアの人々と生活を共にもしてこられる。

カンカン照りの四面仏のお顔にも、スコールの中の石だたみにも、そこに「有られる」何かと話をして来られる。木村さんは信心者だから、山をおおう仏の心にも、壁にいっぱいの王様や裸の民衆とも、自分から近づいてふれあい、それを描かれる。

アンコールワットは世界遺産ですが、遺跡や廃虚ではなく、現在もカンボジア人の心に生きている仏様のお住まいです。南大門の神々が「ナーガ」(大蛇)の大綱を引いて、去ろうとする仏の心、人の心を引きとめてくれている場です。木村さんは、そんな場所で、その心を絵に描いて来られる。今度の個展は、明るい、すばらしい絵だと期待しています。

なぜなら、カンボジアにも、アジアにも、明るい 21 世紀が来たからです。仏様たちも明るいお顔で喜んでいらっしゃるでしょうから、木村さんの益々の御健筆を祈ります。

カンボジア王国大使館特別補佐官   山本哲郎