過去の展覧会

Eye―2007展
2007.1/20(Sat)~1/27(Sat)

■田中ひとえ(独立美術協会会友)
■山根文子(行動美術協会会友)
■森田しのぶ(自由美術協会会員)
■佐藤真菜(行動美術協会会友)

 

このたび県内外で活躍する女流画家による展覧会を企画いたしました。

今の時代を生きる眼、感性によって描かれる斬新な世界。それぞれの画家が精魂こめた作品をご鑑賞下さいますようご案内いたします。


Eye―2007展に寄せて

 

県内女流画家四人の現在地点

女性ならではの個性際立つ作品群

フナイタケヒコ

 

Eye―2007展が開催される。

出品者は、田中ひとえ(独立美術協会会友)、山根文子(行動美術協会会友)、森田しのぶ(自由美術協会会員)、佐藤真菜(行動美術協会会友)。

いずれも鳥取県内外での発表を意欲的に続けている実績豊かな女流画家である。それぞれ百五十号前後の大作を中心に、ここに今、到達している現在地点を披露する。

新春にふさわしく活力あふれる画廊企画展だが、混沌とした今の時代を生きる女性ならではの眼、そして感性によって、精魂こめて描かれた作品は心に強く迫ってくる。

 ―「棘(とげ)のある絵を描きたい」そう願う田中にとって、その棘は「こころに心地よく突き刺さるもの」でもある。

生み出して、なお今一度、壊すことを恐れない精神が画家の絵画力を大きく目覚めさせていく。  

コラージュの激しい起伏をまとう少女の体は風の姿を刻み、その瞳は詩情を超えた何かを宿している。

―山根は、「桃山」「おたね伝説」の連作で、東洋的な空間描法をからませた抽象表現の新境地を展開してきた。画家は今、欲するものにそって、自ずと湧き出てくる形と色への新たな確信を手中にしたようだ。

たおやかに渦巻くもの。したたり躍動するアクリル絵の具。それらの相互触発によって構築された画面は鮮烈である。

 ―森田の青は、何かを彩るのではなく産み出す色であり、精妙な生命の形象を呼び寄せる色である。形は描かれて太古の生命記憶をはらみ、見る者は、宇宙の根源の光へと誘われるのだ。 

土方巽の「暗黒舞踊」が好きだという画家は、人類の「多次元変容流動界」を自らの絵に織り込み、この青の世界を変異させていく。

―流し雛の里、用瀬で生まれ育った佐藤は、伝承世界を育んできた風土の肌触りを確かめつつ、幼年期の遠い光景を描く。 

そこには時代の腐敗する領域に巻き込まれていく子供達をも見つめる眼がある。色彩は悲しみと闇の空間を染めながら、砕けて散った光の記憶を覚醒し、線は画家の苦悩を浄化して、癒しの力を深めていく。

これらの個性際立つ、ざん新な作品群には、女性でなければ発信不可能なパルスのようなものが感じられる。これまで絵の世界でやりたいことをやり通してきて、さらにその先を見つめる彼女たちの仕事の質と厚みは、女性としての譲れない生き様を秘めて脈打っているように見えるのだ。

その一方で、自分の絵には女性的なものは一つも無いと、あえて否定した女流画家ジョージア・オキーフの言葉を思い起こす。

『絵は、人生をつくっているすべてのことをするすべての理由を貫いている一本の糸のようなものです』

オキーフは、美を追い求めて描くことは、人間として納得できる日々の生き方を貫いていくことであり、そこには男女の差はないと言いたかったのかもしれない。 

Eye―2007展の作品は、型にはまった「女らしさ」の枠の外で、どこまでも生き生きと輝いている。 (美術作家)

 

2007年1月20日(土) 日本海新聞掲載記事

 

ギャラリーあんどうブログ

「企画展に向かって」

「Eye-2007展 1」

「Eye-2007展 2」

「Eye-2007展 3」

「Eye-2007展 4」

「Eye-2007展 5」

「Eye-2007展 6」

「Eye-2007展 7」

「Eye-2007展 8」

 

 

田中ひとえ

風姿Ⅴ F130

 

■略歴

鳥取県生まれ

京都教育大美術学科卒業

1969年 独立展 初入選より36回入選

1973年 独立美術協会会友となる

1990年 国際美術団体「サロン・ド・パリ」会員になる

1994年 日本美術家連盟会員となる

2004年 鳥取県美術家協会会員となる

関西独立展 (新人賞 奨励賞 大阪府知事賞)

独立兵庫展 (兵庫知事賞)

人間賛歌大賞展 (佳作賞 など受賞)

 

■現在

独立美術協会会友

日本美術家連盟会員

鳥取県美術家協会会員

山根文子

刻6 S80

 

■略歴

1986年 行動展 初出品

1994年 行動展 会友推挙

2004年 川上奨励賞

 

■現在

行動美術協会 会友

鳥取県美術家協会 会員

森田しのぶ

胎動Ⅰ S100

 

■略歴

鳥取県出身

大阪芸術大学卒業

1990年 自由美術本展初入選以降連続入選

自由美術関西展連続出品(京都にて)

自由美術東中国展連続出品(岡山にて)

鳥取県美術展連続出品(県展賞1回・奨励賞2回受賞)

鳥取市美展(市展賞1回・奨励賞1回受賞)

グループ展 風アフター12年間経続

1998年 自由美術関西展企画三人展

1999年 自由美術本展新人賞受賞

2000年 自由美術本展新会員推挙

2001年 個展(神戸 六甲画廊にて)

2002年 個展(鳥取 ギャラリーあんどうにて)

2003年 川上賞受賞

グループ展遊悠TOTTORI6

(鳥取 ギャラリーあんどうにて)

2004年 個展(東京 千駄木画廊にて)

グループ展 女子ユニ展(四人展)県立文化会館にて

2005年 グループ展「赫展」連続出品(兵庫にて)

グループ展(東京 千駄木画廊にて)

2006年 個展(鳥取 ギャラリーあんどうにて)

 

■現在

自由美術協会会員

佐藤真菜

ひなを送る日にⅠ S30

 

■略歴

鳥取県出身

1996年 第51回行動展 初入選

1999年 第53回全関西行動展 初入選

2000年 第54回全関西行動展 寄託賞

2001年 第55回全関西行動展 奨励賞

鳥取四季油絵展 金賞

2002年 鳥取四季油絵展 鳥銀青い鳥大賞

第56回全関西行動展 寄託賞

第57回行動展 奨励賞 会友推挙

東京紀伊国屋画廊にて新人選抜展 出品

第17回国民文化祭 鳥取県実行委員会会長賞

2003年 第46回鳥取県美術展 奨励賞

鳥取四季油絵展 金賞

2004年 第47回鳥取県美術展 奨励賞

鳥取四季油絵展 いなばわかとり大賞

2006年 第61回行動展 会友賞

損保ジャパン美術財団奨励賞

 

■現在

行動美術協会会友