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福田豊 木工展
2007.4/26(Thu)~5/2(Wed)

福田豊: 倉吉市在住

福田 豊「鳥取民芸木工芸」の卓抜 

―伝統の技と美を鑑賞―

鈴木  樸實(ぼくじつ)

 

 我が国の「民芸木工」発祥の地である鳥取県で唯一その伝統の技と哲学(こころ)を受け継ぐ倉吉市在住の木工芸作家福田豊氏の作品展が四月二十六日から鳥取市本町の“ギャラリーあんどう”で開かれます。

 「鳥取民芸木工」は柳宗悦氏の民芸運動に参加した吉田璋也先生が“新民芸のプロデューサー”の立場で製作指導されて生まれたものです。民芸指導者で松本民芸家具主宰の池田三四朗氏も著書のなかで「鳥取民芸家具」が広く世に紹介されていたのに対して、私たちの製作している家具を愛用者が「松本民芸家具」といって使うようになったと述べておられるように、鳥取が国内の「民芸木工」の源になっております。

 「鳥取民芸木工」はヨーロッパ、中国、朝鮮などの家具調度のデザインを参考にして、実用性と優美性を追求しつつ民芸の哲学を基に創作されました。このような大切な郷土の工芸の技と哲学を継承する木工芸作家、特に指し物・くり物技術を守り続ける福田豊氏の作品展を観る機会が訪れることは大変楽しみであり、ふるさとの誇りでもあります。氏の作品全般を鑑賞出来る数少ない機会ですので、美しい実用の「鳥取民芸木工」を気軽に観て触れて楽しんで戴きたいものです。

ご存じの方も多いと思いますが、「鳥取民芸木工」は熟達した精細な技と丹念な“拭き漆”技法の繰り返しによって製作され、何時までも実用の美を失わない優れ物です。

 福田豊氏は、“東の黒田辰秋か西の福田祥か”とまでその道の職者に言わしめた優れた木工芸術家の父祥氏に師事し、四十余年の修行を積まれた作家です。また、氏は県の“伝統工芸士”“森の名手・名人100人”に認定されるなど、極めて優れた木工作家でもあります。

 氏の作品には日頃の精進の成果と誠実で謙虚な作風が見てとれるものが多く、愛用する人々に日常使いの楽しみと潤いを齎らして呉れることと思います。この度の木工民芸展はギャラリーでの開催ですから、椅子、文机、置棚、縄脚八角テーブル、電気スタンド、菓子器、筥物、皿立て、盆、額縁、筆立て、燭台など中・小作品が主なものですが、丹念な拭き漆技法による欅、栃、栗など木の紋理の美しさと、卓抜した指し物の技を堪能して戴きたいと思います。

(鳥取市湖山北四丁目)

 

2007年4月26日(木) 日本海新聞掲載記事原文

 

ギャラリーあんどうブログ

「福田豊木工展 1」

「福田豊木工展 2」