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追憶、売ります。
安藤悠 a.k.a. oek 絵画展
2012.3/30(金)~4/5(木)

10:00~18:00(最終日17:00)

 

日常生活の一部としての絵、記憶を残す媒体としての絵。
それら「記憶の断片」を展示、販売をすることで記憶の共有、伝達を行う。
そしてまた、見るものに「絵」をより身近なものとして受け止めてもらおうという大いなる野望を抱いた展示。
ご家族、お友達、ご近所さんとご一緒にお越しくださいまし。


■安藤 悠 http://www.oekart.com/

 

 

個展『追憶、売ります。』にお越しいただき有難う御座います。今回の展示にはふたつの目的があります。ひとつは、私の「記憶」を皆様と共有し、伝達すること『記憶の共有/伝達』。もうひとつは、普段皆様がよく目にするであろう「絵画」とは違った形の「絵」を体験してもらい『絵をより日常的に』感じて欲しいということです。

 

『記憶の共有/伝達』

 

私の絵は、それを描いた時の記憶と感情、そして描く際の周辺環境からの影響を受け、ある時点の記憶を描き留めたものだ。描き終えたそのとき、絵は物理的な「記憶の断片」と化す。それらはこれまで私の手元に蓄積されてきた。

 

しかし、記憶というものは、その全てをアルバムに入れて保存すべきものではないのかもしれない。忘れることで、新たな記憶、新たな経験を得ることができるかもしれない。では、重要な記憶の断片は大切に保管し、重要でないほうは忘れるべきか。いや、私にとって大切な記憶はまた、他人にとっても意味のある記憶、何らかの感情を呼び起こす記憶になり得るのではないか。

 

そう、記憶を売ること。私にとってそれは、記憶の断片を失うこととも言えるだろう。しかしそれはまた、記憶の伝達でもあり、共有でもあるのだ。そして、物理的に独立した私の記憶は、時に共有、移行され、見る人の中に新たに記憶を植えつけながら生き続けていく。

 

『絵をより日常的に』

 

私は、絵を描く。これは私にとって、とても自然で、日常的な行動である。絵は、私の生活の一部であり、日用品とも言えるだろう。「絵」は、なにもキャンパスに描かれるものだけではない。絵はメッセージを伝えるものである必要もなければ、額に入れる必要も、高価である必要もない。私は、絵がもっと、日常的に手に取ることができ、生活の中に普遍的に存在し、気軽に楽しめるもの、大金がなくとも所有欲を満たすことができ、誰にでも収集できるもの、であって欲しい。「絵」を多くの人に、より身近で日常的な存在として感じ、楽しんでもらいたいのである。私が目指す絵の日常性は、例えて言うなれば野球カードのそれに近いかもしれない。気軽に買え、展示もしくは、コレクションできるものが、それである。

 

「何が描いてあるのかはわからないが、どことなくこの絵には惹かれるところがある」

 

それを絵に対して感じた時に、金額の面でも、大きさの面でも、その絵を所有し、所有者の元で展示することを可能にする。所有した絵の用法を展示に限るわけではない。鍋敷きにするなり、折り紙を折るなり、燃やすなり、食べるなりしたって構わないし、私はそれを止めないだろう。

皆様にとって、絵なりアートなりをより身近なものにするための展示を行いたかったのだ。何を用い、何をキャンバスとして、何が描かれた絵か、どこの馬の骨が描いた絵か、そのようなこと以前に「絵」をより身近なものと感じて欲しいのだ。

そして、普段絵を描かない方から、絵画やアートの持つ高尚さなり、取っ付き難さなりを取り払いたい。展示を観た方に「こんなチラシの裏に描いたようなもの、私にも描ける」と感じさせることができたならば、しめたもの。

 

自らの手で何かを作ること。それは幼い時や、小学校の図画工作の時間には慣れ親しんだことのあるはず。だが多くの人は、自分の手で創り上げる楽しさを忘れていった。その楽しさは、他人の作った作品やエンターテインメント(絵画、音楽、映画、ゲーム、本など)を消費することでは味わえないものであり、自分と向き合うという面でも人生を豊かにしてくれるはずである。それを可能にする日常性を私は今後も目指したい。早速、この紙の裏に絵を描かれてはいかがだろうか?

 

 

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