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J・トーサキ油彩展
2012.4/13(金)~4/18(水)

10:00am~6:00pm ※最終日 5:00pm

 

気がつけば初個展より丁度40年。
残りの時間がだんだんと少なくなってきましたが
まだまだこれからが本当のスタートだと思っています。
春のよき日ざしのなかどうぞお立ち寄りください。

 

■J・TOHSAKI:米子市在住

1950  鳥取県米子市生
1977  初入選 第25回光陽会展(東京)
1983~ スペイン・オランダ・フランス等の美術賞展
      代表作家展・モンテカルロ国際芸術グランプリ等
1986  第30回 鳥取県展賞
1987  光陽会 会員推挙
1988  第6回上野の森美術館大賞展(東京)
1992  第40回記念・光陽展準大賞(東京)
1996  第1回北の大地ビエンナーレ展(北海道)
1999  第47回光陽展 会員秀作賞(東京)
2002  第50回記念光陽展 会員奨励賞(東京)
2003  すべての美術団体を離脱 無所属となる
      個展 東京・神戸ほか多数
      現在米子市在住

 

 

J・トーサキ油彩展 ― 光の仕業 風の仕業 ―

自由闊達に響き合う線と色面

何が描かれているのか解からない「抽象画」を前にして、解からないままの状態でいるのは苦痛かもしれない。来観者は、画家に向けて「何を描いたのか」と問いかける。素朴だが切実な質問である。

しかし、当の画家は「何を」の解答となる具体的な対象を描写していない。答えるすべもなく困惑する。J・トーサキは、今回の個展に展示した作品の前でこのような場面に遭遇するのだろうか。

トーサキは、三十歳頃に木村忠太の絵と出合い、以降、忠太の標榜する「魂の印象派」の水脈をたどる。身近な事物や風景のイメージを面的な抽象形体に織り込み、生まれ育った米子地方の風土の感触で彩った。

―「どこまでいっても木村忠太の世界は捨てられない」と、トーサキは断言する。同時に、「彼の絵は何百点も見たけれど、本当に自分の心に入ってきた絵は数点しかない」とも言う。敬愛する先達の仕事を手放しで認めての後追いではない。自らの絵の立ち位置を決めていくための苦闘があったのである。

今回の30~50号を主とする20点余の新作には、これまで描かれていた樹木や建物などの明瞭な図像はない。それらの残像を漂わせる様々な表情の線と、重層する濃淡の色面とが、自由闊達に響き合う。激しくまた繊細に変化するタッチと色彩は、観者の眼差しをざわつかせるだろう。光や風の豊饒な「仕業」に満ちた時空との交感がある。

―「大切なものは目に見えない」というのは、「星の王子様」の中でよく知られた台詞だが、画家は、何にも増して真に「大切なもの」を表現したいのだ。けれども、それは「目に見えない」という事態がある。

冒頭の質問との関連で言えば、そこでは「何を描くのか」ではなく、「どのように描くのか」が問題となるだろう。セザンヌは自然の「目に見えない部分」を感受して、独自の筆触によって表現した。画家は、対象の忠実な再現描写から離脱し、自立的な色と形の世界を創り出していくのである。

トーサキは、印象派から今日の抽象絵画に至る系譜から、自らの血肉となるものを嗅ぎ分けてきた。そして今、「抽象、具象といった区分けなど気にしない」で、純粋に魂に響く絵を追い求めて描き続けているのであろう。 (フナイタケヒコ・美術作家 鳥取市)

(日本海新聞 2012年4月12日(木)掲載記事)

 

 

 

 

ギャラリーあんどうブログ

[Friday, March 16, 2012]J・トーサキ油彩展 搬入

[Friday, April 13, 2012]J・トーサキ油彩展 1