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酒本 敬子 個展 油絵と紙粘土人形
2012/4/27(金)~2012/5/1(火)


10:00am~5:00pm(最終日pm4:00まで)

 

6回目の個展を開くことになりました。
今展は120号からサムホールまでの油絵30点と30代~40代に創作した紙粘土人形25点を展示致します。ご来場いただければ幸いです。
■酒本敬子:智頭町在住

 

酒本敬子個展「油彩と紙粘土人形」

色彩、構図バランスよく

 

気品がある。端然としている。色彩も構図も見事に調和している。画家の体温も伝わってくる。まさかと思うならそっとその茅(かや)ぶき屋根に顔を近づけてみるがいい。実感できるはずだ。このような茅ぶき屋根の民家が「第6回酒本敬子(ゆきこ)個展」に11点出品されている。

これらの民家は山里の景色にきちんと収まっている。聖地のような荘厳さも感じとれそうだ。水田にその姿を映す「早春の白川郷」(F120)など、まさに合掌したくなる。

白銀の世界に埋まりながらも熱い情感を宿す「雪の民家」(F10)をはじめ、「春待つ民家」(F10)「初夏の民家」(F30)、さらに「秋色の民家」(F100)などなど、20年以上も民家と向き合ってきた画家の思いの深さに心をかたむける。

芦津渓谷の4点も目をひく。酒本敬子さんは、民家に並ぶ新しい連作を目指しているといえそうだ。森の樹液が土と草と大気に染み込み清流となって画布にしぶいている。神秘と静寂のアラベスク。やがて、鑑賞する人の身うちにも清流がほとばしるのに気づくだろう。「春の芦津渓谷」(F20)「錦秋の芦津渓谷」(SM)と見てゆくと、この渓谷にはほんものの光がもたらす躍動感にあふれている、と知る。

シラカバの林にも同様の躍動感がある。しなやかに立つ木々は白い光を放って身震いしている。画家は純粋な光と静けさを常に追い求めているようだ。

このほか、大山の鍵掛峠、晩秋の多鯰ヶ池、智頭の桜土手、五箇山の春景色などが個展を彩る。そして花。菊や藤やバラの花。ひしめきあい競い合い呼吸を交わしあう弾けるような花たち。湧きあふれる花の精気にあてられ、画家はみずから光となって舞う。

1980年ごろ、酒本さんは紙粘土の人形に熱中したことがある。今は毎週土曜日に開く絵画教室でこどもたちに指導することでとどめているが、当時は夜を徹して制作に励んだという。彫塑的な立体感覚がたまらなかったのだ。その人形が25体展示される。初めての発表となり、興趣をそそる。智頭町在住。新協美術会、グループ彩に所属。

(文芸同人誌「断層」同人・須崎俊雄)

2012年4月26日(木曜日) 日本海新聞掲載記事より

 

 

 

 

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[Friday, April 27, 2012]酒本 敬子 個展 油絵と紙粘土人形 1
[Tuesday, May 1, 2012]酒本 敬子 個展 油絵と紙粘土人形 2