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2013 アートヒル展
2013/7/26(金)~30(火)

 AM10:00~PM6:00

 

鳥取市の具象作家四人による油彩・水彩など32点展示。
今年の共通テーマ「千代川流域の風景」

■グループ アートヒル メンバー
  大塩忠雄:新協美術会委員
  中本二一:水彩画教室講師
  八木俊實:油絵教室講師
  山本知司:光風会所属

 

ギャラリーあんどうブログ

[2013/7/26]2013 アートヒル展

 

千代川流域を描く
2013アートヒル展

 

風景を描きながら胸のうちがしんと澄むことがあるという。鳥取在住の具象画家4人が結集する。「アートヒル展」。今回の共通テーマを「千代川流域」とした。
千代川は中国山脈に水源を発し北流して日本海にそそぐ県東部の大河だ。4人に身近な川である。まずそのテーマ作品を見る。
八木俊実さんは大河の支流「用瀬の川」。岩石に飛散する波の形や色をとらえ流動する水の激しさを描いた。山本知司さんは「春の千代川」。万物萌え立つ場景に河原城を遠く見据え、おだやかな千代川を表現した。
パステルとアクリルの混交によって重厚な迫真力を生む大塩忠雄さんの「千代川河口遠望」。粗い手ざわり感が魅力だ。中本二一さんの「千代川」は明るく白い光に都会風の千代川を溶け込ませた。水彩ならではの透明感。
さて、4人は8号から30号の作品をそれぞれ8点出品する。水の表情に独自の感性を持つ八木さんには、水のなかで生命と美意識がひびきあうみずみずしい作品が多い。「雪の朝」「菜の花の咲く頃」など。特に「袋川情景」はそうだ。幻影のような怪しささえ覚える。山本さんは素材や題材にかなり複雑な様相を示すことがあるが、こせつかない。さらに「春の港」や「赤いエビ」など、素朴さの中に堂々たる風格を備えていてまばゆい。
パステルを素地にアクリルを加え力強い作品を、と大塩さん。「中洲のある風景」など大河の底深くに流れているマグマのような力を感じる。神経を弾く力もある。「廃船」がそうだ。そして中本さんの「静物」たち。童話のおもちゃのように立ち上がってくる。風景の中の山や船や橋は反発し合いなじみ合う。
風景を鑑賞しながら私たちは幸福感をもらう。アートヒルに立ちさわやかな風を浴びる。
(文芸誌「断層」同人・須崎俊雄)

 

2013年(平成25年)7月25日 木曜日 日本海新聞掲載記事

 

八木俊實 岩と水(用瀬) F30

 

山本知司 白い山(大山) F30

 

大塩忠雄  廃船  パステル  F30

 

中本二一  湖山池(青島にて)  F30