過去の展覧会

安田みつえ展
2017/6/9(金)~6/14(水)

AM10:00~PM6:00(最終日PM5:00迄)

 

安田みつえさんの新作展を開催いたします。今回はアクリルによる絵画作品(25号サイズ)15点を主として、好評を頂いてきた銅版画の小品を展示いたします。伸びやかで繊細な線と色彩、心癒されるかたちがあふれる作品をお楽しみください。  安藤 照子

 

当ギャラリーでの過去の展覧会

銅版画と油絵・姉妹展 2006.5/25(Thu)~5/30(Tue)
安田みつえ 銅版画展 2007.11/1(Thu)~13(Tue)
開廊500回展企画 安田みつえ銅版画展 2010.9/10(Fri)~9/15(Wed)
安田みつえ銅版画展 2012/11/10(土)~11/20(火)
銅版画と油絵 姉妹展2015
銅版画/安田みつえ 油絵/船井淑子 2015.4/17(金)~4/22(水)

安田みつえ銅版画展
-文芸誌「すばる」掲載イラストレーション作品-2016.4/9(土)~4/19(火)

 

■安田みつえ

http://red.zero.jp/m.y/index.html

鳥取県智頭町出身 鳥取大学で絵画を学ぶ。

2003年より銅夢版画工房にて銅版画に取り組む。

個展などで作品を発表する傍ら、書籍の装画等を手掛ける。

版画、アクリル、パステルを使用。

見る人に想いが拡がり、何か余韻を残す。そんな表現を目指している。

SPA(日本図書設計家協会)会員

 

ギャラリーあんどうブログ

2017年06月13日 安田みつえ展

 

 

そこに刻まれたものを受け取るために。 ──「安田みつえ展」に寄せて

 

目の前に広がるのは、テーブルクロス上にばら撒かれた色あざやかな貝殻や石ころか、或いはヨーロッパの広大な農村地帯を撮影した衛星写真か。こういった連想が次から次へと際限なく湧き上がってくる、それが安田みつえさんの新作を前にしたときの印象である。

東京在住の安田さんはこれまで、著名な作家の単行書や雑誌、教科書などの表紙画や挿絵といった本の装丁にまつわる仕事と、ペン画や銅版画、アクリル絵具やパステルを使用した絵画などの自立した表現活動の双方に力を注ぎ、故郷である鳥取でも7回ほど展覧会を開催している。私も鳥取の会場では、小さな銅版画などで展開される緻密かつ柔らかい作風に毎回新鮮な驚きを抱き、それと同質の表現が文芸雑誌や数学の教科書の表紙などを飾っていること ──忙しい日常の中にそっと一輪の花が生けられているような状況── に喜びを感じてきた。そして今回の、これまでにないような大作に挑戦した新作の絵画展である。

普段より大きな紙を前にするとプレッシャーはより大きいはずだが、安田さんは普段通り「描くのが楽しい」という日々を過ごしているのだという。画面が大きくなれば、絵画空間には何かしらの間延びが生じそうだが、事前に拝見した大寸法の新作群においては、小品と同様かそれ以上の精度で面的・線的表現が伸びやかに展開されていた。なかには《コマンラ》(=写真)のように、見方によっては線に揺らぎ、迷いが感じられるようなものもあるが、それさえも彼女の中で繰り広げられている絵画衝動と自己との創造的対話の証しと見ることができるのではないか。彼女が引く線はまるでレコードの溝のように、その時々の思いを刻んでいるものだと思う。豊かな広がりを見せる「歓喜の絵画空間」に浸透する安田さんの思考を聴き取るために、私たちはレコード針を新調して会場に向かおう。

(三浦努・鳥取県立博物館学芸員)

(2017年6月6日(火) 日本海新聞掲載寄稿文)

 

安田みつえ《コマンラ》2017年